、今回はブレットチャートの作成などのために必要な、特定の年の売上フィールドを作成する方法をご紹介する。
例えば、「2021年の売上と2020年の売上を比較するブレットチャートを作りたい」という時には下記のフィールドがそれぞれメジャーとして存在する必要がある
- 2021年売上
- 2020年売上
通常売上データは数年にまたがったデータがあるので、それを年ごとの売上フィールドに分ける必要がある。
今回はその方法をサンプルスーパーストアのデータを使って、ご紹介したいと思う。
特定の年の売上フィールドを作る方法
特定の年の売上フィールドを作るには、計算フィールドから作成する必要がある。例えば、2020年の売上だけを表示するフィールドを作成する場合は下記のように計算式を入力する。
実際にTableauでは下記のように表示される。オーダー月が2020年の月しか売上が表示されていないことがお分かりいただけると思う。
計算フィールドの計算式の解説
上記の計算式で特定の年の売上フィールドを作成できることはお分かりいただけたと思うが、
「この計算式はどういう意味なの?」
と疑問に思う方も多いと思う(私なら確実にそうおもう(笑))。
特定の年の売上フィールドを作成するためには下記2つの関数の意味を理解しておく必要がある。
- Year関数
- IIF関数
Year関数
Year関数は日付データから年を取得して値を返す関数だ。サンプルスーパーストアのオーダー日フィールドは日付データだから、下記のようにYear関数を使用すると「オーダー日の年の値だけ」を取得することが出来る。
そのため、特定の年の売上フィールドの計算式では「オーダー日の年が2020年かどうか?」の条件判定で使われている。
次に説明するIIF関数がこの条件判定によって、処理を変更しているのだ。
IIF関数
IIF(アイアイエフorアイイフ)関数は条件によって別の結果を返す関数だ。
IF関数と似ているが、IIF関数の場合は「もし~なら、Aを返す、そうでないならBを返す」の2分岐しかできないところで異なる。
IIFは2分岐までしか行えない分、簡潔に記述できるのでちょっとした2択判定を行いたい時に便利だ。
IIFの指定の仕方としては下記となる。
今回の特定の年の売上フィールド用の計算式では下記のように使用されている。
上図のように計算式を組むことで、オーダー日の年の値が2020の場合だけ該当の日付の売上フィールドが表示される、という形のフィールドを作ることが出来ている。
まとめ
今回は特定の年の売上フィールドの作成方法をご紹介した。
計算式に利用しているIIF関数は個人的には非常によく使うので、ぜひ覚えておいてほしい。
日付データを操作したり、調整する関連記事も併せて覚えておくと実務でのTableauの活用の幅が広がるはずだ。
他のTableauに関するよくある質問は下記でまとめているので少しでも参考になれば幸いだ。