今回は文字列関数の1つであるLOWER関数について紹介する。
LOWER関数とは?
LOWER関数とは対象の文字列の全ての文字(ただし、アルファベットのみ)を小文字にしてくれる関数だ。
SPLIT関数やCONTAINS関数と同様に文字列関数の1つなので、対象はデータ型が文字列型のフィールドになる。
例えば、下記ではLOWER関数を使用して、大文字と小文字が混じっている値を全て小文字に変換している。
このようにLOWER関数は大文字と小文字が混じっている値や大文字のみの値を全て小文字に統一してくれる。
ただし、注意点としては小文字にできるのはアルファベットのみだ。
例えば、下記のサンプルスーパーストアのオーダーIDのようにアルファベットと数字や記号が混じっている値はアルファベットのみが小文字になる。
まぁひらがなとか漢字や数字の小文字自体がない(たぶん(笑))ので、当たり前と言えば当たり前なのだが(笑)
とりあえず、LOWER関数で小文字になる対象はアルファベットのみということを覚えておいてほしい。
LOWER関数の使い方
LOWER関数の使い方は他の文字列関数に比べるとめちゃくちゃシンプルだ。
大文字を小文字に変換したい値がある対象の文字列フィールドを指定するだけだ。
これほどシンプルだと具体例がなくても正直問題ないかもしれないが、念のため具体例で確認してみよう!
実際の表示では下記のように大文字が小文字に変換されている(アルファベットのみ)。
LOWER関数は上記のような形で使用する。非常にシンプルな使い方でExcelでも同じ使い方をするのですぐ使いこなせるようになるはずだ。
LOWER関数の活用シーン
LOWER関数の活用シーンとしては私の実務経験上は各テーブルの結合のための利用やデータの突合(データが正しいかどうかの検証など)で使うことが多い。
例えば、実際に私自身が実務で利用したのは下記のような例だ。
Salesforceのあるオブジェクト(テーブルのこと)とPostgreSQLのあるテーブルを結合する必要があった。結合キーはSalesforceのIDとクライアントに教えてもらった。
だが、実際にデータを見てみると、Salesforce上のIDは大文字や小文字が入り乱れたIDになっているが、PostgreSQLのテーブルに結合キーとして保持されていたSalesforceIDは全て小文字に変換されて格納されていた。
これをTableau Prepで結合する際にそのまま結合しようとすると全くIDが紐づかないので、Tableau Prepのクリーニングステップで、Salesforce上のIDの値を全てLOWER関数で小文字変換して、PostgreSQLに格納されているSalesforceIDと結合した、という場合だ。
LOWER関数は実際にTableau Desktopでダッシュボードを作成する時にはあまり使うことは無いかもしれないが、上記のようなTableau Prep上でのデータの結合やデータの照らし合わせで活躍してくれる時がある。
まとめ
今回は文字列関数の1つであるLOWER関数をご紹介した。
他の文字列関数とは活用シーンがだいぶ異なるが、覚えておくと自身のTableau活用の幅が少しは広がるはずだ。
他の文字列関数は下記にまとめてあるので、是非参考にして欲しい。